仕事や学業が4月から忙しくなる関係で、ウラナイトナカイ木曜日昼間の鑑定は3月29日で卒業させていただくことになりました。短い間ですが、貴重な体験をさせていただきました。皆様には本当に大変お世話になりました。ありがとうございます。残りの鑑定を悔いが残らないように頑張ります。
占い師は中国五術の「命・卜・相・医・山」をおさめることが望ましいと思っています。これに加えて世の中での経験や支援制度など法律の知識、心理学、恋愛、子育て、人間関係、その他全ての知識経験が生かされる仕事だと思っています。
運命学の命・卜・相のうち、卜術のタロット占いなどを命術よりも信用しないお客様がいらっしゃることもあります。卜術を何となく下に見ている。命・卜・相は基本的に偶然できた様子を読み解くという意味では違いがないように感じています。どれも、時間の流れの中の偶然を何らかの形の象徴として使用しています。統計学でも科学でも何でもありません。命術は宇宙の中の爆発によって太陽系ができて、引力で引き合って、くるくる回っている様を暦にしたり、その象徴を命術に応用して落とし込んでいるにすぎません。私はタロットカードをくるくると混ぜていると惑星をくるくると混ぜているような気持ちになることがあります。人生は偶然の玉を拾って私たちや私たちを取り巻く人や環境が細い糸を通して作っていく数珠やネックレスのようなものです。ですから、生まれた時の惑星の動きも、偶然に切ったタロットも、偶然を掴むという意味で、そこに何かしらの雛形ができると感じます。
お客様の中には占いを射的のような当てもののように思われたり、具体的で劇的な内容を求める方もいらっしゃいますが、占いは偶然に現れた象徴をお客様にお伝えするもので、具体的にどのようにしたらいいと占い師がいう場合はただのアドバイスであって、占いそれ自体ではないと思います。占いでの結果から見えるものは本来は無数の意味があり、それを読み解くのが占い師ですが、占い師が言った象徴を理性的に判断するのはお客様です。占いはもともと統治者のための術であることを考えると、無知蒙昧に、盲信的に占い師の言うことを信奉するのではなく、理性的に判断するための材料として捉えるのが懸命だと思っています。自分を律することができない人や自分で考えることができない人は占いに頼って生きても、そのうちに越えなければならない壁に出会うでしょう。ですから、占いでも何でもいいので自分で判断し実行する訓練を少しずつ積んでおくことが大切です。その上で占いを正しく使うと実にいいアドバイザーとして真価を発揮してくれます。占い師も同じで「命・卜・相・医・山」の五術を修めていることが望ましいと感じるのは、占い師自体が自分を律する術を知らなければアドバイスは難しいと感じるからです。
五術のうちの「山」は大地自然の気を貰うことによって習得する術の総称で、気功・呼吸法・食事療法などが挙げられます。気功を学ばれた方は、みなさんご存知だと思いますが、ゆっくりとした動きや呼吸を繰り返すと、とてもリラックスできます。占いはこの世界に偶然できた象徴から何かを読み解き、それに逆らわず、生きていく知恵だと思います。鑑定の際、焦ったり、斜に構えたり、懐疑的になったりしてもおそらく良い占いの体験は得られないでしょう。占い師がそれを解きほぐすことに時間がかかって、その場合、鑑定が有意義なものになるまでに時間がかかってしまいます。占いの成り立ちを考えると、大地自然の気を貰うような気持ちで占いに臨むことが大切だと最近はひたぶるに思います。
(3月15日ウラナイトナカイお店日記より転載)